自分が子供の時に弾いていたピアノ、皆さんの実家にも眠っていませんか?
今回の記事について、
- 実家にあるピアノの引っ越しって、どうやるの?
- ピアノのクリーニング、オーバーホールって?
こんにちは、ずぼら兼業主婦のしましまねこです。
実家に眠っていたピアノ、新しいマイホームでも弾きたい! という、私のわがままにより、引き続き弾けるようにと、マイホームへお引っ越しをすることにしました。
でも、どうやって引っ越ししたらいいのか? よくわからないままマイホームは完成へと近づいていきます。
そんな時、家財道具などの引っ越しの見積もりを取っていた時に、ピアノの引っ越しキャンペーンをアリさんでやっていたので、ついでにお願いすることにしました。
もくじ
引っ越し業者は、必ず相見積もりを!
アリさん、アーク、アートの3社で相見積もり
引っ越し日は6月下旬。
引っ越しの相場としては、まぁそんなに高くはない時期でした。
でも、1社だけだと最初に見積もりしたところが高い場合もあるので、引っ越し業者は必ず相見積もりをすることにしています。
以前、別のアパートから今のアパートへ引っ越しするときに、引っ越し業者に見積もりをとったんですが、最初の見積もり業者の見積額が20万円だったんです!
3月末の高い時期だったというのもあると思いますが、こんなに高いの? とびっくりしてしまいました。
しかも、県内の隣の市へ引っ越すだけで、子供もまだ1人赤ちゃんがいるだけだったので荷物もそんなに多くなかったんですよね。
20万円にびっくりしてしまって、急いで次の業者へと見積もりをお願いしました。
すると、次の業者が8万円、3社目が5万円だったんです。
どんだけ、見積額が違うんだって話ですよね。
引っ越し業者によって、予約の入り状況とかその日の動ける従業員の数とかが違うので、同じ月でも日によって全然値段が違ったりします。
なので、我が家では引っ越しするなら、引っ越し業者は絶対何社か相見積もりをすること!
にしています。
今回は6月だし、また隣の市へと引っ越しするだけなので、5万円かそれよりかは安いかな?
なんて思っていたんですが、相見積もりをとった結果、予想に反して、どの業者も5万円以上でした。
ピアノキャンペーンをしていたアリさんと契約
- ピアノの引越し日は、いつでもよい(特に急いでいない)
- アップライトピアノである
- 実家の1階リビングから、新居の1階和室へと移動
- 実家と新居との距離は、約50mほど
ピアノの引っ越しについては、家財道具などの普通の引っ越し業者では、ピアノを扱っている引越し業者と扱っていない引越し業者があります。
そして、ピアノの引っ越しを扱っていたとしても、だいたい価格が抱き合わせなだけで、業者は別になります。そして、引越しの日も別日程となります。
ピアノはやっぱり、専門のピアノ引っ越し業者が扱います。
ピアノは精密だからね、やっぱりピアノの知識を持った専門の人じゃないと持ち上げたりできないですよね。
今回相見積もりをお願いした業者は、以下の3社です。
家財引っ越し価格 | ピアノ引越し価格 | |
---|---|---|
アリさん | ¥59,400円 | ¥10,800円 |
アーク | ¥54,000円 | ¥32,400円 |
アート | ¥75,600円 | ¥32,400円 |
ちなみに上記値段は、最初に提示された見積額です。その場で即決したり、交渉次第ではもう少し下がるような感じでした(特にアート)。
ですが、値引き交渉をしたとすると、引っ越し自体の値段はどこも似たような値段だったので、今のこの時期の相場はそんなものなのかなと思い、その中でピアノ引っ越しキャンペーンをしていたアリさんで契約をすることにしました。
通常価格が¥29,160円のところ、その時期は¥10,800円で行っているとのことでした。
以前の引っ越しで利用したのはアートで、引っ越し作業も丁寧で良かったので、今回もアートにしようかなと思っていましたが、ピアノの価格が値下がりしないとのことだったので、今回はアリさんにしました。
ピアノの引っ越しについては、川本ピアノサービスさん
アリさんと提携していたピアノの引っ越し業者さんは、兵庫県にある「川本ピアノサービス」さんでした。
検索すると、ピアノの買い取りからピアノ教室まで、幅広く事業をされているピアノ運送業者さんみたいです。
そして、アリさんと契約した数日後、川本ピアノサービスさんのお姉さんから確認の電話がありました。
現在ピアノが置いてある場所と、引っ越し先の確認です。
あとは、現在のピアノの状況と、運ぶピアノの幅や玄関とドアとの幅を聞かれました。要は玄関やドアを通れるかどうか? の確認です。
うちのピアノの幅は約65cm。
実家のドアと玄関の幅は難なくクリアしたんですが、我が家のドアが幅64cm!(本当は69cmあるんですが、開き戸のため、ドアの厚みと金具分狭くなっちゃうのです)
ギリギリ通りません!
玄関から入れようとすると、和室のドアで引っかかってしまうことが判明しました。
仕方がないので、庭から運んでリビングの掃き出し窓から入れることになりました。
でもそうすると、今後ピアノを出したいときも庭から出さないといけないってことです。
引っ越し当日のレポート
お兄さんが2人トラックで来てくれたけど、あいにくの小雨
ピアノの運搬日は7月4日、その日は朝から天気が悪かったのです。
ちょっと小雨がちらついたりして、今日は大事なピアノの引っ越しの日なのに、とヒヤヒヤしました。
やっぱりピアノが雨でぬれるのは嫌ですからね。
でも、事前に電話で確認したんですが、雨だからといって引っ越しが中止されることはないそうです。台風みたいな防風だったら中止もあるそうですが、今日みたいな小雨程度なら、決行です! と電話のお姉さんに言われてしまいました。
そして、約束していた10時頃に、川本ピアノサービスさんのお兄さん2人が大きなトラックでやってきました。
実家のピアノをきれいに拭いてくれた
早速お兄さん2人が、運び出す実家と我が家のドアの幅や経路を確認してくれました。
距離としては、だいたい50mくらい。ご近所さんなので、とっても近いです。
その後、実家に置いてあるピアノの確認です。
ピアノに傷はついていないか? 音がでない鍵盤はないか? など、入念にチェックしていました。
鍵盤もダララララランと軽快にタッチしていて、さすがピアノの専門運送屋さん! って感じでした。すっごく慣れている感じ。こうやって変な音の鍵盤はないか? 音がちゃんと出ているか? などのチェックをしているみたいです。
やっぱりピアノの引っ越しには、専門の運送屋さんに頼まないといけないんだな、と改めて思いました。
特にピアノの傷については、入念にチェックしていました。
聞けば、ピアノを運搬する際に新たに傷をつけてしまった場合、それが元からある傷なのか、新たについた傷なのかわからなくなるので、元々ついている傷は入念にチェックしているようです。
そして、ピアノの状態のチェックが終わると、ピアノを少し動かし、裏側のチェックも始まりました。
云十年間ずっとリビングに置きっぱなしで、裏側の掃除などしたことがなかった実家のピアノ、少し動かしたらピアノの裏側がえらいことになっていました。
こぶし大くらいの大きなホコリの塊が、ピアノの裏にべったりとこびりついていたのです。
どんだけ掃除してないんだ、って話しですね。
でも、お兄さんたちは手慣れたもので、丁寧にそのホコリたちを除去し、ピアノを拭いてくれました。
そして、少しだけ綺麗になったピアノ。
そのまま我が家へ運んでくれるのかなと思いきや。
ここでお兄さんからお話があります、と言われました。
現在のピアノの状況として、内部に湿気がたまり、少しカビが発生しています。
カビや汚れを落とすクリーニングのオプションがありますが、この際にどうですか?
という営業、もとい提案でした。
カビ―! ホコリ―!
一番懸念していた、内部の虫食いは大丈夫だったみたいです。
掃除している最中に、ゴキブリの赤ちゃんとか出てきたらどうしよう、と内心ガクブルものだったのですが、どうやら虫はいなかったみたいです。
ですが、内部にカビが繁殖しているピアノ。
新しいマイホームへ、カビなんて持ち込みたくない!
多分、誰しもが思うと思います。なぜ新築ピカピカのマイホームへ、あえてカビを持ち込まなければいけないのか!
カビNO!
絶対いや!
さらに追い打ちをかけるように、一言。
このまま放置していると、カビで音が悪くなり、ピアノが更に傷んでしまいます。
また、新居にカビを持ち込むことになってしまいますよ。
気が付けば、
クリーニングのオプション契約に、サインをしていました。
恐るべし。
ピアノの運搬費用は安かったですが、こういうところで利益を出しているんだな、と思いました。きっと、ほとんどの方が、クリーニングをする結果になっているんでしょう。
ピアノ運送のプロの方に、ピアノの内部がカビってます、なんて言われたらクリーニングお願いします、って言っちゃうよ。
特に、新築マイホームへの引越しとなればね。
ピアノのクリーニング(工場で行う)をすることに
クリーニングをすることになった実家のピアノは、一旦工場へ運び込まれることとなりました。
専門的なクリーニングとなってくるので、工場で点検を受けながら、クリーニングをしていただけるとのこと。
だいたい1カ月ほどかかります、とのことでした。
そして気になる費用ですが。
実家のピアノのスペック
アップライトピアノ メーカー KAWAI 機種 US-7X
(サイズ:高さ132cm × 幅154cm × 奥行65cm。重量:255kg)
クリーニング代
¥75,600円(税込)
ピアノの運搬自体は1万円だったのに、クリーニングで7万円超えですか...。
この金額が高いのか安いのか、初めてクリーニングをする身としては正直不安でした。
でも勢いで契約しちゃったもんだから、後には引けません。
なので、自分がピアノを習っていたときの先生へ連絡をしてみました(ピアノの先生とは今でも交流があります。大人になってからも少し習っていました)。
すると、クリーニング自体の相場は¥35,000円(税抜)だそうです。
でも、クリーニングに調律が1回含まれているんだよね。
調律の値段はうちの場合、¥14,000円+¥1,000円×未調律年数(税抜)だから、
十数年ほど調律していないとすると、3万近くはいくはず。
クリーニング代にプラスして調律代もかかっているとしたら、だいたいそんな値段かもね。
なんということでしょう、今回のクリーニング代、相場よりちょい高めなようです。
悲しい、聞かなければよかった...。
ですが、そこまで法外に高いわけではないので、だいたい相場くらいだ、と思い込むようにしました。
余裕がある場合は、そういうクリーニング代や修理代も含めて料金を調べて、それから運送業者さんを選定した方が良いかもですね。
ピアノの運搬費用だけでなく、その後かかってくるであろうクリーニング代や修理代も含めて料金を調べて、それから運送業者さんを選定すると良い。
そしてピアノが工場へと旅立ってから約2週間ほど経った頃、また川本ピアノサービスさんのお姉さんから電話がありました。
工場でクリーニングを行った際に、内部の点検もしました。
すると、何カ所か修理した方が良い部分も出てきたんですが、どうでしょう?
修理するなら、今ピアノが工場にあるうちに修理した方が、ピアノを再度工場へ運ぶ手間も省けてお得ですが、いかがでしょうか?
と、修理の営業のお電話でした。
修理内容の簡単な説明を受けて、後日その見積書を送ってくれることに。
そして、届いた見積書にこれまたびっくりしてしまいました。
- ハンマーファイリング ¥15,120円
- センターピン交換 ¥45,360円
- ブライドルテープ交換 ¥37,800円
- キースティック調整 ¥10,800円
- バットスキン張り替え ¥54,000円
- キャッチャースキン張り替え ¥32,400円
主な、修理(した方が良いだろう)箇所が6カ所。
たけーよ。
全部したら、約20万円ほどです。
だから、たけーよ。
私が子供のころから習っていたピアノ教室を辞めて、あんまり弾かなくなってもう数十年が経っています。
その間、調律を実家の母が何回かしたそうですが、全然弾いていない期間が結構ありました。
なので、修理をしないといけない箇所があるのは、納得できるんです。
だけど、
20万円って高すぎませんか?(涙)
すでに、運搬費とクリーニング代で10万円ほどかかっています。
ここへきて、
さらに20万円の追加だと?
しかも、この見積もりのように1つ1つ修理をするのではなく、内部を丸々交換するオーバーホールも提案されました。
オーバーホールとは?
ピアノを一度分解し、弦やハンマーなどの部品を修理・交換して再度組み立てることにより、新品の時に近い性能や外観に修復すること。内部・外装ともに新品同様にまで直す、一番大がかりな修理。
作業期間は6~7ヶ月ほど。オーバーホールすれば、また20~30年程度使用できる。
そのオーバーホール代、いくらだと思いますか?
なんと、
¥540,000円
ですよ。
もうどっひゃーです。
そんなお金、ありません。
ただでさえマイホームへ多額の金額がかかっているのに、ピアノごときにそんなお金かけられない。
でも、我が家へ運んできた後も、私や子供が弾きたいと思っている。
お姉さんにも相談に乗ってもらいつつ悩んだ結果、一番直しておいた方がよいだろう(そして値段も安い)ハンマーファイリングの修理をお願いすることにしました。
お値段¥15,120円です。
今後、不具合が出てきたら、その都度修理をしようかな、と思います。
オーバーホールなどの大がかりな修理となると工場へ持ち運ばないとできないですが、個々の修理となれば、我が家でもできるそうです(修理の方が我が家へとやってきてくれる)。
ハンマーファイリングの修理とは?
弦を直接叩いて音を出す部品「ハンマーフェルト」の修理。
長年の使用により、ハンマーの先端に弦が当たった溝が付いてくる。点で叩いていたものが面で叩くことになるため、音色にバラつきが出て、弦に負担をかける。
そのハンマーフェルトの溝がつぶれているところがあるため、今回新しいハンマーフェルトへの交換を行う。
なんだか、どんどん高くなってきましたよ...、恐ろしい。
そして、修理も追加で行うことになったのです。
ちなみに、調律はクリーニングをすると、1回無料でついてきます(ただし、このクリーニング代の中に調律代も含まれているだけっぽいですが)。
ピアノの脚には、専用のインシュレーターが必要
お次は、聞きなれない言葉、インシュレーター。
ピアノの脚を乗っけるお皿みたいなやつのことです。
インシュレーターとは?
ピアノの重量は、アップライトピアノで約250kg。
インシュレーターとは、フローリングへの傷防止や、地震時にピアノが動いたり転倒したりしないように、ピアノの脚のキャスター下に引いている丸いお皿のこと。
商品によって、防音効果や、耐震効果があるものがある。
インシュレーターとは、ピアノ設置には必須のアイテムとなります。
実家に置いてあったときにピアノの脚にかましていたインシュレーターは、おそらくピアノを購入したときに付属していたであろう、プラスチック製のぺらっぺらなもの。
まさか、今回も同じものは使えないというか、使いたくないので、次はどうしますか? とお兄さんに聞かれました。
当社でも取り扱っている「ピアキャッチ」なら、すぐにご用意できます。
ですが4個組1つで¥10,800円。ぶっちゃけ、ネットで買った方が安いですけどね。
とこっそり、教えてもらいました。
ふむふむ、今すぐ必要とならば用意していなかったので、そのピアキャッチをこの場で購入していたんですが(高いけど)、クリーニングをすることになったので、実際にピアノが我が家へと搬入されるのは1カ月先のこと。
それまでにネットで購入すればいっか、と思い、ネットで購入しときます!
と高らかに宣言しておきました。
ちなみに、その後、実際に購入したインシュレーターがこれです↓
最初はピアキャッチにしようかな、とも思ったんですが(安いので)、今後地震が起きたときにピアノが倒れてきても怖いなぁと思い、ちょっと高いですが耐震用のものにしました。
ちなみに、耐震用ではないピアキャッチだと、大人2人くらいで押せば動かせるそうなので、ピアノ裏の掃除とかもできますよ、とお兄さんに教えてもらいましたが、今回購入した「スーパーセーフティインシュ」は耐震用なので、ビクともしないようです。
なので、掃除したくても動かせない模様。
掃除をとるか、耐震をとるか。
なんだか究極の選択でしたが、身の安全の方が大事だろうと思い、耐震用のスーパーセーフティインシュの方を購入しておきました。
まとめ ピアノの引越しには、専門業者さんへ頼むべし
ピアノの運搬となると、ふつうの引っ越し業者ではなく、ちゃんと専門のピアノ運送業者を利用した方が良いのがよくわかりました。
仕事はとっても丁寧で、ピアノのことを色々と教えていただけたり、クリーニングや修理の提案(高いですが)もしていただけたので、素人にはありがたかったです。
ただし、ピアノのクリーニングも修理も高い!
恐らく、どの業者へ依頼したところで似たり寄ったりだとは思いますが、そもそもの相場が高いんでしょうね。
つくづく、ピアノって高い楽器だなーと思いました。
ピアノの引越しをするなら、ピアノの専門運送業者さんですよ!

